ホッケースティックのブレードパターン

各メーカーから発売されているスティックのブレードパターンについてまとめてみました。同じ形状(厳密には若干ことなる場合もありますが)で他のメーカーを探す際にも参考になると思います。

ホッケーを始めたばかりでホッケースティック選びで困っているなら、特にブレードのパターンでどれにしようかと迷った場合、最もポピュラーなものを選ぶことが無難だと思います。ここでいきなりヒールカーブのオープンフェイス、バウアーのP02やWarriorのW02をチョイスするのは冒険し過ぎだと思います。

カーブによる特徴は大きく次の通りです。

  • ミッドカーブ
    • リストショット、スラップショットなどフォアハンドショットに適している
    • スティックハンドリングはヒールカーブより容易
  •  ヒールカーブ
    • スウィートスポットが大きい
    • スラップショット、ワンタイマーなどでの打ちそこないが減る
    • バックサイドがフラットになるため、バックハンドショットが容易になる
  • ミッド・ヒールカーブ
    • ミッドカーブとヒールカーブの良いとこどり
  • トゥカーブ
    • ヒール側のフラットフェイスにウェッジ気味のトゥカーブを組み合わせたパターン
    • 狭いエリアでのショット、ハンドリングを容易にするとして、各メーカーからも少しずつ特徴の違うパターンが出ている最近のトレンド

加えて、オープンフェイスかクローズドフェイスかによっても特徴が変わります。

  • オープンフェイス
    • フォアハンドショットにおいてパックを浮かせ易くなることが最大の特徴
    • 最大の特徴の反面、パックのレシーブ時など不用意にパックを浮かせてしまう場合がある
    • バックハンド側でのショットでは、パックを浮かす難易度が上がる
  • クローズドフェイス
    • フォアハンド、バックハンドともニュートラル、フラットであることが最大の特徴
    • バックハンドショットが比較的容易に上げやすい
    • フォアハンド側のショットでのパックを浮かす難易度は、オープンフェイスに比べて上がる

この他にはLie(ライ)角も使用感に大きく差を与えます。

  • Lie > 5
    • スティックを立ててもブレードの接地エリアが確保しやすくなる
    • フォワードなど、狭いエリアでのパックコントロールが必要とされるプレーが多い場合に適している
  • Lie = 5
    • 標準的な数値
    • これより大きい場合にはブレードに対してシャフトが立っている
    • これより小さい場合にはブレードに対してシャフトが寝ている
  • Lie < 5
    • スティックを先に出した(寝かした)状態でもブレードの接地エリアを確保しやすくなる
    • ディフェンスなど、体から離れたパックのコントロール、フォアチェックがしやすくなる

 

パターン類似パターンCurveDepthFaceToe ShapeLength
Pattern 1最もポピュラーなブレードパターン。パックコントロール、クイックリリース、トゥドラッグに適しています。
Bauer: P92 (Matthews / Backstrom)Mid - Toe1/2"OpenRoundMedium
Bauer: P92M (Matthews / Backstrom)Toe1/2"OpenRoundMedium
CCM: P29 (Crosby)Mid9/16"OpenRoundLong
CCM: P19 (Nugent-Hopkins, Ovechkin)Mid1/2"OpenRoundMedium
Warrior: W03 (Backstrom / Kopitar / Toews / Draper)Mid1/2"OpenRoundMedium
Sher-Wood: PP92 (Trouba)Toe1/2"OpenRoundMedium
Sher-Wood: PP26 (Stastny)Toe9/16"OpenRoundLong
Easton: E3 Dual LieMid1/2"OpenRoundMedium
True: TC2.5Toe3/8"OpenRoundShort
Pattern 2ミッドカーブの標準パターン。スティックハンドリング、リストショットやクイックリリースに適しています。
Bauer: P88 (Kane)Mid1/2"Slightly OpenRoundMedium
CCM: P88 (Ovechkin)Mid1/2"Slightly OpenRoundMedium
CCM: P40 (Hossa / Thornton)Mid9/16"Slightly OpenRoundMedium
Warrior: W88 (Zetterberg)Mid1/2"Slightly OpenRoundMedium
Sher-Wood: PP88 (Ryan II)Mid1/2"Slightly OpenRoundMedium
Easton: E36Mid1/2"Slightly OpenRoundMedium
True: MCMid1/2"Slightly OpenRoundMedium
Pattern 3弱めのカーブが好みのプレーヤーに人気のパターン。ブレードの接地幅が大きくなるので、パックハンドリングからフォアハンド、バックハンド両方のシュートがバランスよくできます。
Bauer: PM9 (Larkin / Stamkos)Mid - Heel3/8"ClosedRoundMedium
CCM: P45 (Tavares)Mid3/8"Slightly OpenRoundMedium
Warrior: W01 (Burrows / Savard)Mid - Heel3/8"Slightly OpenRoundMedium
Sher-Wood: PP9 (Spezza)Mid - Heel1/2"Slightly OpenRoundMedium
Easton: E4 (Cammallari)Mid - Heel3/8"ClosedRoundMedium
STX: X9Mid - Heel3/8"Slightly OpenRoundMedium
Pattern 4ヒールカーブの中で最もポピュラーなパターン。オープンフェイスと相まって、ヘビーショット、トップシェルフを狙ったり、ディフレクションに最適。
Bauer: P91A (Stall)Heel1/2"Open WedgeRoundLong
CCM: P15 (Jones / Galchenyuk)Heel1/2"OpenRoundLong
Warrior: W05 (Kovalev)Heel9/16"Open WedgeRoundLong
Sher-Wood: PP05Heel9/16"Open WedgeRoundLong
Easton: E6 (Parise / Drury)Heel1/2"OpenRoundLong
STX: X91Heel1/2"OpenRoundLong
True: HCRHeel3/8"OpenRoundLong
Pattern 5マーケットからは消えつつありますが、パックコントロール、クイックリリースに適したミッドカーブとして根強い人気があります。
Bauer: P106 (Richards)Heel1/2"Slightly OpenRoundLong
CCM: P38 (Datsyuk / Forsberg)Mid - Heel1/2"Slightly OpenSquareLong
CCM: P87A (Crosby)Mid1/2"Slightly OpenRoundMedium
Warrior: W16 Mid - Heel9/16"Slightly OpenSquareMedium
Pattern 6急速に人気が高まっているパターン。トゥオープンのディープカーブはフォアハンド側でのパックコントロールを容易にしてくれます。
Bauer: P28 (Eichel)Toe1/2"OpenRoundMedium
CCM: P28 (McDavid)Mid - Toe1/2"OpenRoundMedium
Warrior: W28 (Gallagher / Yakupov)Toe1/2"OpenRoundMedium
Sher-Wood: PP28Toe1/2"OpenRoundMedium
Easton: E28Toe1/2"OpenRoundMedium
True: TC4Toe1/2"OpenRoundShort
Pattern 7トラディショナルなヒールカーブパターン。スラップショットやパッシングに適しています。
Bauer: P02 (Giroux / Kronwall)Heel1/2"OpenSquareLong
CCM: 36A (Phaneuf / Spezza)Heel1/2"OpenRoundLong
Warrior: W02 (Lidstrom)Heel1/2"OpenSquareLong
Easton: E5 (Getzlaf)Heel1/2"OpenSquareLong
True: HCSHeel9/16"OpenSquareMedium